「寝たのに疲れが取れない…」
朝起きたとき、なんだか身体が重い。
週末にしっかり休んだはずなのに、全然スッキリしない。
そんな経験、ありませんか?
もしかするとあなたの身体は、ちゃんと「休めて」いないのかもしれません。
今回は、理学療法士としての視点から、「休んでも疲れが取れない理由」と「身体の声を聞くヒント」をお伝えします。
1. 「疲れ=身体のSOSサイン」
疲れには、次の2種類があります。
- 身体的疲労:筋肉や関節、眼精疲労など
- 精神的疲労:ストレスや不安、過緊張など
これらが重なると、「どこが疲れているか自分でもよくわからない」という状態に。
そんなとき、まずやってみてほしいのが、“身体の声”に耳をすませることです。
2. 体の声を聞く3つのステップ
Step1:呼吸に意識を向ける
深呼吸してみてください。吸う息と吐く息、どちらがしやすいですか?
→「吸いにくい」と感じたなら、自律神経が緊張モードに偏っているかも。
理想は、吐く息をゆっくり長くすること。
副交感神経が優位になり、心身のリラックスを促します。
Step2:身体をスキャンするように感じる
上から順に、自分の体をチェックしてみましょう。
- 頭:重だるさ、ぼーっとする
- 首肩:凝ってる?力が入ってる?
- 背中〜腰:張っていない?
- お腹:冷えてない?
- 足:むくみ、だるさは?
→ここで「違和感」がある部位は、疲労のサイン。無理にストレッチするより、温めたり休めたりが大切です。
Step3:動きたくないときは“動かない勇気”を
「運動すればスッキリする」と思って無理に動く人がいますが、
本当に疲れているときは休息が一番のリハビリです。
3. 「休む」のもリハビリのひとつ
「休んだらサボってる気がする…」
「がんばらなきゃと思うけど、身体がついてこない」
そんな気持ちはよくわかります。
でも、理学療法の現場では、“何もしない”時間が回復を早めることもあるとわかっています。
特に疲労が蓄積しているときには、筋肉や神経系に「回復の時間」を与えることが、次の日のパフォーマンスを上げる近道になります。
4. あなたの“体の声”を無視してない?
- 寝ても取れない疲れ
- 食欲がない
- イライラする
- 集中できない
これらはすべて、「もう限界かも」という身体からのメッセージです。
それに気づかず、“気合”や“根性”で乗り越えようとすると、
自律神経のバランスが崩れ、さらに回復しづらくなってしまう。
5. 今日からできる“自分の体と仲良くなる習慣”
▶︎ 朝起きたとき:
背伸びしながら「どこが動かしにくい?」と体に問いかける。
▶︎ 昼休みには:
1分だけ目を閉じて深呼吸。呼吸の浅さに気づいたら、ゆっくり吐く。
▶︎ 夜寝る前には:
「今日も1日、身体ががんばってくれた」と言葉にする。
ちょっとしたこの“内観”が、
あなたの身体との信頼関係をつくります。
おわりに:「休むことは、前に進む準備」
疲れが取れないときは、あなたの身体が「ちょっと待って」とブレーキをかけている証拠。
がんばることは素敵なことですが、休むことも、立派な選択です。
“体の声”を聞いて、明日をもっと軽やかに生きるヒントを
あなた自身の内側に見つけてください。
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